2016年03月28日

秋吉敏子(あきよし・としこ)#2

以前、こちらのブログで取り上げた秋吉敏子。
http://jaz-after-jaz.blog.jp/archives/1007298655.html

たしか秋吉敏子は、何年か前に、筋肉が硬くなって
手が思うように動かなくなっていく病気にかかっていることを公表して、
早弾きの必要がないスローテンポな曲を演奏している姿で
登場した記憶があるのですが。

演奏していたのは "HOPE" だったでしょうか。

そしてたしか第一線からは退いていたはずだったのですが。


つい先日NHKのBS1スペシャル
「TOSHIKO~スウィングする日本の魂~」では、
指さばきも軽やかにバド・パウエルの曲を演奏したり、
自身の代表曲を随所随所で演奏しながら、
最近の秋吉敏子を特集する番組が放送されていました。

リンカーンセンターでの一日だけの
"秋吉敏子ビッグバンド復帰コンサート" の模様もおすそ分けもあり。
よい番組でした。

jazz

あの手。
正確には「指」というのでしょうか。

そして見違えるようなあの演奏。

いったいどうしてしまったんでしょう??
あんなに動くはずもないのですが。


気になって番組を見ていましたら、
彼女の手のひらが映し出され、メスを入れた跡が。


わたしは骨折しか経験はありませんが、
そのときのリハビリでは心身ともに大変な思いをしました。

これでやめると骨の可動域がせまくなって、
今以上にずっとつらい思いをしないといけなくなる、という
医師からの厳しくも優しい言葉もあり本当に必死の思いでしたが。


プロ根性の徹底した秋吉敏子ですから、
そのリハビリは壮絶だったことでしょう。

元のように体を動かせるように、
と思うその気持ちに反して硬く動かなくなった手。
 
手術直後もすぐには自由に動かせないと思いますから、
それを毎日のように鍛錬するというのは
「痛い」なんていう表現では済まされないと思います。

番組では彼女の核であろう
「Authenticity」についても語られていました。

本物はブレない。進む方向が変わらない。
でも常に常に自分を向上させることに並々ならぬ心血をそそぐ。

秋吉敏子は、今も変わりなく
アメリカ永住権はとらずにニューヨークに住んでいるという。

彼女の曲を聴くとなんとなく強く、
そして素直になれる気がするこの頃。
迷う何かがあるとき、気分がモヤモヤするとき、
彼女の曲はお勧めです。

■ Hope (希望) - Toshiko Akiyoshi
   


 


music0funfun at 17:02│Comments(0) 

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